空港周辺環境事業実績
平成26年度の空港周辺環境整備事業実績について、空港別に整理すると以下のとおりである。
コンテスト方式による採択事業
コンテスト方式による「空港周辺地域活性化活動事業・空港利用促進事業」応募事業評価結果
◆採択及び準採択された提案事業について
高松空港(申請機関:高松空港振興期成会)
事業名及び事業概要 |
◎高松空港ゲートウェイ機能整備事業
高松空港の特徴を活かして、新たな需要を創造し周辺地域の活性化と利用促進を図る。
事業の実施
T.高松空港「おもてなし」機能強化事業(外国人観光旅行者を対象)
@情報提供体制機能強化、A「手ぶら観光」の推進、B広域エリアの観光情報等のアーカイブ化
U.空港周辺地域へのアクセス利用性向上事業
@レンタカーを活用したアクセス改善
A近隣観光地へのアクセス整備(香川県島しょ部、徳島県祖谷方面) |
順位 |
採択 |
主な評価コメント |
- インバウンド需要増加のための取組みとして、広域観光ルートを形成する試みはビジョンが明確であり適切であると評価できる。
- 外国人が観光地を自由に訪問できるようレンタカー利用促進を図ることは良いアイデアである。
- バスによるアクセスに関しては便数が少ないことから効果や実行可能性に懸念が残る。
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執行方法について |
- 助成金 3,000万円
※バスによるアクセスに関しては、持続可能な仕組みについて再検討すること。
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詳細 |
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小松空港(申請機関:小松空港協議会)
事業名及び事業概要 |
◎乗り継ぎ利用促進による小松〜羽田便の活性化 -新たな航空需要の創出- 国内線、国際線両方の乗り継ぎを拡大することで、新たな航空需要を創出し、羽田便の活性化を図る。 (1)航空乗換利用促進協議会と連携した全国規模での航空乗換利用の促進 (2)国内線の乗換促進 (3)国際線の乗換促進 |
順位 |
準採択 |
主な評価コメント |
- 地方空港-羽田-地方空港という乗り継ぎを活用した空港利用促進は、空港需要の掘り起こしにとって新たな視点からの取組みであり、地方空港が目指す方向としても賛同でき、アイデアに具体性がある。
- 本来、この種の努力は航空会社が自ら行うものであり、報奨金の効果にも疑問がある。
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執行方法について |
- 空港利用促進事業の限度額を1,000万円/空港から2,000万円/空港に引き上げ
- コンテスト応募事業と通常の空港利用促進事業とで、既に応募している事業を2,000万円の範囲内で組み替えて再申請することができる。
※航空会社との連携が十分図られ航空会社が主体的に関与するよう具体的な方策を働きかけること。 |
詳細 |
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東京国際(羽田)空港 (申請機関:大田区)
事業名及び事業概要 |
◎OTA SKY MARKET PROJECT(仮称)
大田区と航空事業者、運送業者とのアライアンスにより、全国各地の農水畜品を各地の空港から羽田空港、羽田空港跡地へ鮮度をキープした状態で輸送し、羽田空港跡地での生鮮品の販売、レストランの提供など、「全国の旬な食材」を身近に体験できる取組みを大田区が主体となりトータルプロデュース。
羽田エリアを中心とした地元大田区及び生産元である各地域の活性化、さらには各商品や当取り組み自体のブランディングを目指す。 また、当取組みで得られた各種データ(客数、客単価、人気商品など)をもとにマーケティング分析を実施し、以降の更なる発展(近隣諸外国を含めた対象地域の拡大、開催頻度増、地元大田区の飲食店等とのビジネスマッチングの実施等)と助成金に頼らないビジネスモデルの確立による安定継続的な取組みを目指す。 |
順位 |
準採択 |
主な評価コメント |
- 生鮮食料品の集約等新規性があり、ビジネスとしての実現性が大きい。
- 跡地利用の具体的な工程が定まらない中、時期尚早の感がある。
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執行方法について |
- 空港周辺活性化活動事業として2,000万円の限度内で再申請可能。(平成27年度に限る)
※ビジネスとしての実現可能性が高いだけに、本当に助成が必要なのかの意見もあったことも踏まえ、単期に商業ベース化が図れるようスキームを検討すること。 |
詳細 |
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大分空港、熊本空港 (申請機関:大分県、熊本県)
事業名及び事業概要 |
◎大分空港・阿蘇くまもと空港を拠点とする広域観光の推進 隣接県の空港が連携し、県境を越えた広域的な観光を推進することで、新たな利用者の獲得による空港の活性化を図る。 (1)大分空港・阿蘇くまもと空港を拠点とする広域サイクルツーリズムの推進事業 両県の間に全国有数の観光道路である「やまなみハイウェイ」は、沿線に温泉施設等も点在しているため、景色を楽しみながら走れるスポーツ自転車にとって魅力的な観光資源である。両県が連携し海外客も含め、空港の利用者にサイクルツーリズムを提供するための事業を推進する。 (2)国際線を活用した広域観光促進事業 両空港の活性化、利用者増加による路線の安定を図るための「インバウンド対策」、「アウトバウンド対策」事業の実施。 |
順位 |
準採択 |
主な評価コメント |
- 広域観光促進のため2県が連携することは評価でき、広域な活性化につながる可能性がある。
- 当該地域におけるサイクルツーリズムのマーケットとしての可能性・規模等が不明であり、また、航空需要喚起策としてターゲットが限定的すぎるのではないか。
- 国際線を活用した広域観光促進事業は、具体性、新規性があまり感じられない。
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執行方法について |
- 空港利用促進事業の限度額を、大分空港、熊本空港それぞれ1,000万円/空港から1,750万円/空港に引き上げ(平成27年度に限る)
- 各空港毎にコンテスト応募事業と通常の空港利用促進事業とで、既に応募している事業を1,750万円/空港の範囲内で組み替えて再申請することができる。
※事業はサイクルツーリズムに特化して、当地におけるサイクルツーリズムの需要・実現可能性等について十分な調査を行うこと。 |
詳細 |
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◆採択及び準採択されなかった提案事業について
今回採択されなかったその他の事業については、関係者との調整不足、プロジェクトの具体性・実現可能性の低さ等についての評価コメントがあった。
※空港利用促進事業の限度額1,000万円/空港に変更はない。コンテスト方式への提案事業は規模を縮小し、空港利用促進事業に組み入れて再申請することができる。